初めて知った稽留流産
「流産の疑い」と言われた時、私には全く自覚症状がありませんでした。
流産には強い腹痛や出血があり、「流産してしまった」と自分でもはっきりわかるものだと思っていたんです。
それらの症状がないのに流産なんて、頭の中は「???」でした。
先生が言った「赤ちゃんが大きくなっていない」という言葉を思い出して調べているうちに、私のような症状のことを『稽留(けいりゅう)流産』と呼ぶことを知りました。
▽公益社団法人 日本産婦人科医会HPより
稽留流産とは
稽留流産は、出血や腹痛などのいわゆる流産の徴候がないが、超音波検査で発育が停止(流産)していると診断されるものである。超音波検査結果という他覚所見だけが診断根拠になり、本人に自覚症状がないため、診断されたときの患者のショックははかりしれないため、診断は正しく、慎重におこなわれなければならない。
稽留流産は、超音波検査ができるようになった後にできた診断名である。妊娠12週までの流産の原因のなかには、受精時に偶発的におきる染色体異常によるものが多く、初期の流産は、予防・治療し得ない、自然淘汰という自然現象と考える。自然淘汰される胎芽は、まず、発育しない、心拍停止するなどの現象がおき、次いでその妊娠を自然に終わらせるべく子宮収縮がおき、出血や腹痛などのいわゆる流産の症状がでて進行流産→完全流産へと推移する。超音波でより小さいものが見えるようになった今、稽留流産はその極初期の状態を観察しているのである。
稽留流産とは、私がイメージしていた流産の前段階のようです。
自分でも気が付かないうちにお腹の中で赤ちゃんが亡くなってしまっていたということで、そのまま放置しておくといずれ出血や腹痛が起こります。
ただ思い当たる症状がないだけに、「流産しているかも」と言われてもすぐには納得できませんでした。
「かも」だからまだ希望はあるのでは?と良いほうに考えたくて、毎日ネット検索をしていました。
今思えば、ある日を境につわりの症状が少し楽になったので、赤ちゃんの成長が止まってしまったのはあの頃かもしれません。(人によっては最後までひどいつわりがあるそうなので、つわりの有無で流産かどうかを判断することはできません。)
そしてもう一つ驚いたことがあります。
もし稽留流産と診断されたら、お腹の中で亡くなってしまった子を外に出してあげないといけないということ。
そのためには、①自然に出てくるのを待つ②手術という選択肢があります。
自然に出てくる、というのはまさに私がイメージしていた流産で、出血・腹痛があり赤ちゃんと子宮の内容物が排出されます。
ネットで調べた情報では、人によってはナプキンを何枚替えてもどうにもならないほどの出血があったり、陣痛のような激痛と長時間戦わなければならないとか…。
そしてそれに耐えたとしても、子宮内に内容物が残ってしまった場合には手術になるそう😢
手術をする場合、全身麻酔をした状態で器具を使って赤ちゃんと子宮の内容物を出します。
手術自体は麻酔があるので痛みはありませんが、事前に子宮口を開くための処置が行われます。
これがとても痛いとの情報…。
「流産かもしれない」というだけも悲しくて辛いのに、さらにしんどい思いをしないといけないなんて何て残酷なんだと思い、一度妊娠したら出産も流産もどちらも楽なものではないということを思い知りました。
こういうとき、男性も辛いでしょうが、負担がかかるのは結局女性の体ばかりなんですよね・・・。
そもそもすべての妊娠のうち、約15%は流産するというデータがあります。
『7人いれば1人流産する』そう考えるとこの数字、私はとても高い確率だと思いました。
無事に産まれてくるって本当に奇跡なんですね。
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